メディアで取り上げられた知的財産に関する話題について語るコラム 第2回(それってパクリじゃないですか編 その2)

 パトリオ特許事務所の中の人(弁理士)です。個人的趣味で選んだ知的財産に関する話題について気ままに語ります。

 今回は、日本テレビ系列ドラマ「それってパクリじゃないですか?」第4回での商標登録についてです。第4回は、「ツキヨン」の商標登録出願に関する話題でした。

 ところで商標ってなんでしょう?

 商標とは、自社の取り扱う商品・サービス(役務)を他社の商品・サービスと区別するために使用するネーミングやマークです。

 月夜野ドリンク(株)が指定商品「清涼飲料水(区分32類)」に対して「ツキヨン」を商標登録した場合、登録商標「ツキヨン」は、以下のような機能を発揮します。

・「ツキヨン」が描かれている清涼飲料水を月夜野ドリンク(株)の製品だと認識させる出所表示機能。

・「ツキヨン」が描かれている清涼飲料水を月夜野ドリンク(株)が製造した一定の品質の製品だと認識させる品質保証機能。

・「ツキヨン」を手掛かりとして、月夜野ドリンク(株)の製品の購入を促進する宣伝広告機能。

 商標は、自社で販売等する商品又は提供するサービスとの組み合わせで商標登録することができます。商標登録は、特許庁に対して最も先の日に商標登録出願を行った出願人商標が登録されます(先願主義)。

 5月3日にハッピースマイルビバレッジ(株)が指定商品「清涼飲料水(区分32類)」、商標「ツキヨン」とする商標出願を行い、5月4日に月夜野ドリンク(株)が指定商品「清涼飲料水(区分32類)」、商標「ツキヨン」とする商標出願行った場合、ハッピースマイルビバレッジ(株)が商標登録を受けることになります(他の登録要件を満たすとして)。

 5月3日にハッピースマイルビバレッジ(株)と月夜野ドリンク(株)が指定商品「清涼飲料水(区分32類)」、商標「ツキヨン」とする商標出願を行った場合、ハッピースマイルビバレッジ(株)と月夜野ドリンク(株)の話合いによって登録を受ける出願人を決定し、特許庁に届け出ます。この届出を行わない場合、商標登録を受けることができる出願人は「くじ」によって選考されてしまいます。

 北脇弁理士は、1日でも早く商標登録出願を完了させるために、亜季に対して商標登録出願を急かしていたのです。

 この他にも商標登録されるためにクリアしなければならない登録要件が数多くあります。

 商標出願をお考えの際には、是非パトリオ特許事務所にご相談ください(^^)/。

参考:日本テレビ“それってパクリじゃないですか?” ホームページhttps://www.ntv.co.jp/sorepaku/

(文責:松下 計介)